子どもが野菜を食べないんだけど、大丈夫かな?
親御さんからよく聞かれるよ。心配しすぎなくても大丈夫。
わたし達も小さい時、食べなかった野菜って意外とありますよね。
大人になっても嫌いな野菜もありますが、多くの人が少しずつ食べるようになるはずです。
結論から言います。
子供のうちは野菜を
食べなくても心配しすぎない方がいい
どちらかというと、大人になっても野菜を食べない方が肥満や高血圧になりやすいという報告があります。
子どもの頃に野菜を食べないのは、成長段階でもあるんです。
今回の記事は、保育園、病院で管理栄養士として働いてきた経験をもとに、心配しすぎなくていい理由についてまとめています。
・心配しすぎはNGな理由
・野菜を食べないお子さんへの克服術
ぜひ参考にされてくださいね。
野菜を食べない子供はどうなる?心配しすぎはNG【管理栄養士監修】
小さいうちは、あまり心配しすぎなくても大丈夫です。
①成長段階
②心配すすぎは逆効果
もう少し具体的にお話ししていきます。
成長段階だから
舌には、味をキャッチする味蕾(みらい)というものがあります。
この味蕾は、年をとるにつれて数が減ってくるのです。つまり、年齢とともに味を感じにくくなる。
とうことは、
子どもの頃はわたしたちが思う以上に、味に敏感なんです。
苦い味やクセのある味を感じやすいんです。
成長するにつれて、味に慣れてきて段々食べられるようになるんですね。
心配しすぎは逆効果【体験談あり】
給食など家族以外の人と食べるようになると、少しずつ食べるようになります。
わたしが、保育園で栄養士をしていた時のお話しをご紹介します。
園児のママとお話ししていたとき
うちの子全然野菜を食べないけど、保育園ではなに食べてる?
ホントに?保育園では普通に食べてますよ。
ええぇぇ、家では全然たべないのに~。わたしのご飯おいしくないの?
こんなやりとりは、結構あるんです^^
お母さんが、作る料理だからとかではないんです。
保育園では、先生やお友達がいるから食べたくないけど我慢して食べるんです。
かわいいですね^^
ちなみに、高齢者施設でも同じです。ご自宅にいた時は食べなかった食べ物を、老人ホームでは、召し上がる方は多いです。
食べる理由は、周りの視線が気になるからです。
子どもたちは家族の中では、わがままが言えるし、カマって欲しかったりで残しがちになります。
次の項目から、食べない理由と心配しすぎが逆効果について、もう少し詳しく説明しますね。
こどもは野菜を食べない理由がある
子どもが野菜を食べない理由を、主に3つあげてみます。
①味に敏感
②慣れない食感
③本能がそうせる
1つ1つ解説します。
①味に敏感
舌にある味蕾の数が多い
これは、先ほど解説しましたが、もうちょっと詳しくいきます。
舌には味蕾(みらい)という味をキャッチする器官があります。
この味蕾、年とともに減っていく。
お年寄りが、味が薄いと言うのはこのためなんですね。
子どもの頃はこの味蕾が沢山あるので、味に敏感です。
わたし達が思う以上に、苦み、酸っぱさを感じるのです。
それと、食べた事のない味は未知の世界だから。
②慣れない食感
グニャっとした感じなど慣れない食感
わたし達は、経験すると予想ができます。
子どもの頃は、初めて食べるものであふれています。
口に入れて初めて、
「グニャっとする!」なんだコレは?!です。
離乳食では、ペースト状から少しずつ形を残します。
最終段階が、固形物なので仕方ないですね。
人はそれぞれ、好みがあるのでどうしても好きになれない“食感”もあります。
③本能がそうさせる
苦い、酸っぱいは、防衛本能から避ける
味覚には5つあります。
- 甘味
- 塩味
- 旨味
- 酸味
- 苦味
甘味、塩味、旨味はわたし達が生きていくために必要なエネルギーとなるものに含まれます。
- 糖質(甘み)
- ミネラル(塩味)
- タンパク質(旨味)
- 脂質(旨味)
酸味と苦味は、危険シグナルの味として感じます。
- 酸味(腐ったもの)
- 苦味(毒の味)
この分かれ道が、「おいしい」「まずい」になるのです。
子どもにピーマンや春菊など苦みのあるもの、クセのあるものを嫌いやすいのはこのためです。
野菜を食べない|心配しすぎると逆効果
新しいののを口にしていく成長段階なので、心配しすぎるのは逆効果になります。
食べる事に嫌なイメージがつく
身体にいいから
風邪をひきにくくなるから
野菜は身体にいいという、昔から言われる言葉はわたし達の中に根付いています。
大事な自分の子どもには元気に育ってほしい。
そう思うのは当たり前の事。
ついつい、「食べなさい」と言ってしまいますよね。
ご飯の時間は楽しくない
ご飯の時間は怒られる
そのイメージがついてしまうと、大人になっても心のどこかに残ります。
子どもは大人の姿をいつも見ています。
美味しそうに食べてるな
なんだろう?
同じものを食べれるよ
食べてみようかな
うーん、これ美味しいのかな?
食べてみよう
食べたら、褒められた
うれしいな
食事の中で、家族や家族以外の人の姿やコミュニケーションで「食事がたのしいこと」と、思う事の方がずっとずっと大事ですね。
2019年からコロナ禍で、食事スタイルは大きく変わりました。
とても残念ですが、本来ならば食事を通して人と人との距離を縮めたりする場です。
少しずつ成長する姿を、見守ってみるのもいいですね。
野菜を食べない克服術!おすすめ方法3つ
①野菜にふれる
②料理する
③調理法をかえる
無理に食べる事をすすめるのは、おすすめしません。
しかし、少しずつ経験を通して克服する事も大切です。
①野菜にふれてみる
機会があれば、育てるのが一番です。
ミニトマトなど、プランターで簡単に作れるものなどでもいいですね。
自分が育てたものは、自慢の野菜に変わります。
育てるのが難しい時は、料理する前の野菜を見てさわってみるのもおすすめです。
子どもは、大人が気づかない事に興味をしめします。
例えば、ほうれん草は何色?
同じ緑色でも、「濃いみどり」「屋根と同じ色のみどり」など。
楽しみながら触ると、イメージが変わります。
②一緒に料理をする
わたしが実際に体験したことです。
子どもの頃、ほうれん草のバターソテーが苦手でした。
その苦手な料理を、家庭科の調理実習で作ったんです。
「おいし~!!」驚きました。
家に帰って、
母に「作ってあげる」と、
夕食に自分で作ったのを覚えています。
今は、ほうれん草のバターソテーは大好物です。
③調理方法を変える
苦手な野菜を小さく刻んだり、ミキサーにかけて形をなくすのも手です。
食べた後に、「ピーマンが入っていたんだよ。食べれたね~」とほめてあげるといいですね。
パッケージが可愛いカレールウを使って、小さく切った野菜でカレーライスにするのもおすすめです。
人参をすりおろして、ホットケーキミックスでパンケーキを作ってお菓子にしても喜びます。
無理やり食べさせる必要はありませんが、苦手な野菜のイメージチェンジ!!
ぜひ、お試しくださいね。
野菜を食べない子供はどうなる?心配しすぎはNG【まとめ】
子どもが野菜を食べなくても気にしすぎなくて大丈夫です。
味や食感を経験する成長段階
東洋医学では、食べないものは身体が拒否していると言われます。
身体が拒否しているものを無理やり食べさせると、アレルギー反応がでることもあります。
成長過程で、少しずつ食べれるものが増えていくはずです。
大人になっての野菜嫌いは、高血圧や肥満の原因になります。
野菜嫌いにならないために、食べる事や野菜のイメージをいいものにしていきたいですね。
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